激動の時代、リスクをヘッジする3つの運用方法

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激動の時代、リスクをヘッジする3つの運用方法


~ 債券のアクティブ運用も視野に入れて


 


コロナ禍からの経済回復とウクライナ戦争の影響で世界中で物価が高騰、各国は金融引き締めに転じ、市場は一気に不安定な動きとなりました。


過去に無いほど市場のリスク(価格変動)が大きく動きが速いからといって、投資の基本が変わるほどではないと思います。


やはり「長期・分散投資」が基本です。


 


昨今は「長期、分散、積立」と、「積立」が表舞台に顔を出すようになりましたが、積立は分散の一手法であって、投資の基本と考えるのはいかがなものでしょう。


証券(リスク商品)の売り手は、適合性の順守が大切で投資家のリスク許容度などを勘案して商品を勧めることが求められます。


「積立」という言葉は一種のオブラートで、このオブラートに包むことによって売り手と投資家のリスク感覚を麻痺させている気がしてなりません。


 


本題に入りますが、IMFの今後5年間のGDP成長率予想は年々低くなっています。


 


<GDP成長率予想>


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      先進国    新興・途上国


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2020年  ▲4.490%   ▲2.014%


2021年   5.186%    6.777%


2022年   3.259%    3.821%


2023年   2.358%    4.397%


2024年   1,698%    4.581%


2025年   1.704%    4.503%


2026年   1.632%    4.417%


2027年   1.568%    4.343%


 


※2021年まで実績


※出典:IMF WEOデータベース2022年4月時点


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この成長率予想と昨今の金利上昇、物価高騰を考慮した運用方法(投資方針)をご提案いたします。


 


まず「長期・分散投資」です。


環境の変化が激しいほど、投資の基本に立ち戻って長期・分散に努めることが個人投資家の資産形成には欠かせないと思います。


成長率の鈍化から、株式よりも債券の割合を大きくしたポートフォリオが大切です。


 


次にオルタナティブへの投資を考えてください。


不安定な時代には、現物投資が意外と有効です。


金やコモディティ、そして不動産といった資産に、証券や債券の一部をシフトさせておきたいものです。


さらなる物価高(インフレ)対策に有効です。


 


もう一つ、アクティブ運用の債券ファンドへの投資です。


景気サイクルから判断すると、今後、資金は次第に債券市場に流れ込んでくる可能性が高いです。


各国の政策・成長率・価格等のデータは完全に収集・分析可能であり、株式市場よりも債券(特に各国の国債)市場の方がはるかに先を読みやすいからです。


株式市場は先行きがますます見えにくく、上昇率が鈍化しています。


徐々に株式と債券の上昇率の差は少なくなってきます。


先が読みやすく株式との上昇率の差が少なくなるのであれば、アクティブにリターンを狙った債券運用が魅力的です。


2~3%の複利運用を目指すならば、債券のアクティブ運用によって資産形成に十分な利回りとリスクヘッジが実現可能です。


 


あえて積立の効果を享受するならば、「金」等の積立を始めるのも良いかもしれません。


 


以上、FPである私個人の投資スタンスをご紹介しました。


これが良い、正しいというわけではありませんが、今後の資産形成の考え方の一例としてご紹介しました。


時代とともに、ベターな投資スタンスも変化していきます。


ご自分の大切な資金です。


しっかりとしたビジョンをもって資産形成を進めていきたいものです。


ご自分に最適な運用利回りを明確にして、長期・分散投資を徹底し、金持ち父さん、母さんになって頂くことを祈っております。


疑問などがありましたら、ぜひFPサロンさいたま新都心までご連絡ください。


 


ファイナンシャル・プランナー 井上昇